2012年9月3日月曜日

起業して一年が経ちました

僕がGoodpatchを立ちあげて一年が経ちました。

感慨深いですね。

会社を一年続けるというのは思っていたよりも大変な事でした。でも何とか支えてくれた様々な方々のお陰で1年という節目を無事に迎えることができました。本当に関わってくださった皆さまには感謝してもしきれません。

最近はというと
8月に入ってからスタッフが一気に増え、最近までたった一人しかいなかった事務所が人が多い時には座れないくらいになっている状況です。お仕事の依頼も6月くらいから増え始め今はスタッフも足りない状態になっており週半分くらいのコミットで優秀なフリーランスの方々に手伝ってもらいながらなんとか案件を回しております。

この半年は非常に苦しかった
さて、このように最近はとても忙しくさせていただいておりますが、つい最近まではブログには書いてませんでしたが実はグッドパッチは非常に苦しい状況でした。起業してからこの1年の僕の心境を図で表すとこんな感じ、起業からずっと急降下。起業前に設立パーティーで100人を越える人達から送り出してもらったのが絶頂期でしたね。

約半年前にもこのようなブログを書いてますが
起業して半年間、会社はあまりうまくいってませんでした。起業して3つの事業を掲げすべてが中途半端になり一回全部捨て、今年の3月に事業をUIのみに絞りました。やることを絞り心機一転もう一度立て直そうと気持ちを新たにしたのですが、しかしこのブログを書いた後さらに状況は悪くなりました。

4月たった一人に
実はブログでは書いてませんでしたが、3月に会社を一緒に立ち上げた元取締役の谷がグッドパッチを辞めました。これはモメたとかではなくお互いの未来の事を考え、谷がもっと大きなチャンスの方に挑戦するというのを僕も応援する形でグッドパッチを辞めるのを了承しました。ケンカ別れではないとは言え、自分より技術のある谷を失うのはもちろん相当な痛手で4月以降の売上見込もなく、他にも色々とあり一度は会社を辞める事も頭をよぎりました。その時点でのキャッシュは残り3ヶ月くらい、7月にはキャッシュアウトするくらいでした。

この時に結局続けるという決断をしたわけですが、もちろん家族の支えやもありましたが、当時の心境は「こんな事で辞めてたまるか!」というような反骨精神というか意地みたいなモノが大きかったように感じます。


この時期は周りの人にも大分心配されていたんじゃないかなと思います。でも僕は逆にこの出来事でケツに火が付きましたし、おそらくこれから先も振り返った時に起業家人生で一つのターニングポイントになっていると思います。

たった10坪の事務所で0からのスタート
そういう状況の中で先輩経営者のアドバイスもあり4月から秋葉原にオフィスを借りました。今までCoworkingを立ち上げようとしていた人間がCoworkingに入らずに事務所を借りるというのも変な話ですが、ちゃんと企業としての信用を持ってもらうには事務所で腰を据えてやっているというのは大企業や銀行との取引の時には必要だとアドバイスもあり、自分としても今の状況を変えたいと思いなけなしの預金を使い事務所を借りました。起業した時に掲げた事業もUI以外すべて捨て、取締役も自分だけになり、本当にすべて0からのスタートでした。

初めて借りた秋葉原10坪の事務所
チーフデザイナー衣川のジョイン
事務所を借りて再スタートしたもののUI事業をやる以上やはりデザイナーは必要でした。しかし、東京にはまだまだデザイナー人脈はまだまだ少なく、大手もデザイナー採用に力を入れている、さらにうちのこの状況ではデザイナーを雇うというのは非常に厳しい、しかも僕も次に雇う人は絶対に自分の信頼のおける人でなくてはいけないと思っており、僕は頭を抱えました。そういった中で僕を助けてくれたのが、デジハリの同級生で前職の同僚でもある衣川でした。衣川は起業当時から別の会社で働きながらもグッドパッチの仕事を土日や平日の深夜などを使って手伝ってくれているデザイナーでした。実はグッドパッチのロゴもGunosyHUB TokyoのTOPデザインなども衣川のデザインです。
僕も彼の様なデザイナーが入ってくれると本当に力強いと思っていたのですが、大きな問題がありました。彼は大阪に住んでおり家族もいるので大阪を離れることは出来ないのです。さらに彼は前職の僕の会社を辞めるために転職活動をしていたのですが、すでに一社内定をもらっている状況でした。彼にこの数カ月の状況を話し、デザイナーが必要だという相談をしました。遠隔でもいいから手伝って欲しいと。すると彼はなんと内定していた会社を蹴ってグッドパッチにフルコミットすることを決めてくれたのです!給料も少なく、先も全く見えない、さらに遠隔での仕事となるグッドパッチに。普通に考えたら出来ない判断です。
この苦しい状況でグッドパッチに入ってくれた衣川には本当に感謝しています。こうしてグッドパッチは第一号社員を迎えることになりました。

どん底の状況から徐々に
デザイナーを採用し、僕は一気に仕事を取りに行く体制になりました。受けれる仕事はなんでも受け、クラウドワークスなどのサイトからUIに関わる案件にはどんどん応募して仕事を取りにいきました。Webサイトも刷新し、UIと言えばグッドパッチというブランド作りに力を入れました。
そんな中、たまたまデザイナーとして参加したStartup Weekendで優勝を勝ち取ったのです。
Startup Weekend Tokyoで優勝しました! 

このあたりから徐々に状況は好転して行きました。

Gunosyが話題になる
6月にグッドパッチがUIを手伝っているGunosyがStartup Datingの記事で取り上げられ、それがバズり一気に話題になりました。
[インタビュー]情報の新しい流れをつくりたい–東大のエンジニア集団が立ち上げた次世代マガジンサービスGunosy

そこからグッドパッチの状況は本当に一変しました。Gunosy経由で様々な企業からUIの相談が大量に来たのです!小さい企業だけではなく、本当に誰もが名前を知っているような大きな企業からもUIの仕事の話が舞い込むようになり、一気に忙しくなりました。数ヶ月前からは考えられないうれしい悲鳴でした。

たった一人だった事務所が・・
仕事の引き合いがかなり来るようになり、人が足りなくなり求人を掛けました。求人媒体ではなかなか良い人は集まらなかったので、知り合いの伝手などから紹介してもらったり、フリーランスの友人に週の半分くらいをコミットしてもらい事務所に来てもらうようにして何とか仕事を回すようにしました。

すると4月はたった一人だった事務所がこんなに人があふれるようになりました。

 
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あの4月のどん底の状況を考えると本当に信じられない。。

この1年を振り返り

振り返ってみるとあの状況から今普通に会社を続けていられるのが未だに信じられないのですが
うまくいかなかった期間と最近を比べて明確に変わったことが3つあります。
・やることを徹底的に絞った
すでに書いてますが、他の事業を捨てた時点でUI以外のことはほぼ考えなくなりました。取る情報も基本UIデザインのことのみ。やることを絞ったというのは基本戦略ですが本当に重要なことですね。
・イベントに出なくなった
この業界は本当にイベントが多くて起業した当時は人脈を増やすために週に3回くらいはイベントに出ていたように思います。しかし、この数カ月はイベントにはあまり出なくなりました。まあ正確に言うと出るイベントを絞ったという感じですね。人脈とかではなく自分にとって意味のないイベントは出なくなりました。
・一人で考える時間を増やした
まあこれは不可抗力ですがw一人で考える時間が本当に増えました。そういう時間で会社の今後について考えることができたのは良かったですね。


起業して9ヶ月くらいの期間は本当に苦しかった。でも、やはり振り返ってみて思うのは色んな意味で追い込まれたあの時期が自分が一番成長した時期だったなと。あの時僕に起こった色々な出来事は神様が与えてくれた一つの試練だったんだなと。


逆境、それはその人に与えられた尊い試練であり、この境涯に鍛えられてきた人はまことに強靱である。
-   松下幸之助

もちろん自分一人で乗り越えたわけではなく、もちろん支えてくれた家族や一番どん底の時に会社に入社を決めてくれた衣川やこの数カ月のしんどい時期に周りで助けてくれた友達や仲間には本当に感謝しています。僕もこの数カ月を経験して人が最も苦しい時に手を差し伸べられる人間になろうと思いました。

グッドパッチのセカンドステージ
4月にたった一人だったのが10月からはグッドパッチは社員・アルバイト・インターン含め8人になりいよいよ会社として攻めていく体制ができつつあります。現在、社運を賭けたビッグプロジェクトも動いており、なかなかおもしろい事ができそうです。
2期目は企業としてのさらなる足場固めと自社サービスへの投資も少しずつはじめて行こうと思っております。非常に楽しみな2年目となりそうです。

2期目を迎え初の集合写真


グッドパッチのセカンドステージを一緒に作ってくれる仲間をまだまだ募集しています。
UIが大好きなデザイナー、ディレクターやプログラマーなどコンタクトをお待ちしております。まだ創業して1年で成長の伸びしろしかないこのグッドパッチを一緒に創っていきませんか?
tsuchiya[at]goodpatch.co
株式会社グッドパッチ Webサイト







2012年7月8日日曜日

Gunosyというサービスに関わって思うこと



さてブログを書きますかね。

最近は非常に忙しくさせていただいております。
忙しさにかまけてブログを書くのをサボっておりました。
すいません。

弊社Goodpatchは東大大学院生4人が作っているGunosyというサービスにUIデザインで関わっているのですが、この1ヶ月で非常に多くの人に使ってもらっているようです。

その発端がこの記事からなんですが
600tweet、1000Likeを越え若干バズりGunosyの認知度が上がったようで、その後 
Lifehackerや
ダイアモンド・オンライン

さらに刑務所収監中のホリエモンがメルマガで紹介するなどこの1ヶ月間はGunosyの話題が止まりません。

TVブロスにいたっては見出しが

「Gunosy」がマジ便利すぎて生きるのがつらい

www

関わってるサービスがこれだけ色んな所に取り上げられると素直にうれしいですね。

Gunosyはこの1ヶ月で会員は倍以上の1万5000人を越えました。

◯Gunosyチームとの出会い

さて僕とGunosyチームの出会いですが、実は1年3ヶ月前にGunosyチームメンバーの一人である関くんとシリコンバレーで出会ったところから始まります。関くんはシリコンバレーでGoogleやApple、Facebookなどのオフィスを一緒に回り旅をしたメンバーでした。このブログにも登場していますw。

僕はその後サンフランシスコでbtraxのインターンとして働き、関くんは東大の大学院に進学していました。そして去年、僕は帰って来てGoodpatchを立ち上げて数ヶ月後の10月くらいに関くんがFacebook上で友人とWebサービスを作りました。と投稿したのがGunosyでした。僕はその投稿からGunosyにすぐに会員登録し、早速バグを報告しました。おそらくGunosyリリース後の初めてのバグ報告は僕だと思います。w

サービスの内容を関くんから聞き、すぐにおもしろいサービスだと感じました。
個人の趣味嗜好を解析して、その人に興味のあるニュースをリコメンドする。ホンマに学生がそんなサービスできるのか?と思いましたが、関くんがとんでもなく天才だというのは知っていましたので、まあできるんだろうなと思いました。

しかし、一つだけ残念なことがありました。

それはUIがとんでもなくイケてないことでした。

リリース当時のGunosyは類似サービスのSummify(Twitterに買収)のUIを80%減くらいのクオリティーでパクったようなデザインでした。

リリース当時のGunosy
それもそのはずGunosyチームの4人はデザインに関する興味が0でした。ロゴはなんとPowerPointで作ったというではありませんか。。
当時、僕も起業したてで仕事もあまりありませんでしたし、暇だったので関くんにうちの会社でUIやろうか?と言ったのがGunosyに関わるキッカケでした。

その後、数ヶ月掛けてアルゴリズムの改善とUIの改善をし5月の上旬にGunosyは全面リニューアルしました。


◯Gunosyに対するユーザーの反応

僕は最近Twitter上ではGunosy botと化しているのですが、僕がこのサービスに関わってとても驚いているのが、毎日Twitter上では誰かしらユーザーがGunosyに対するつぶやきをしており、さらにそのつぶやきはかなり好意的なツイートが多いです。






Gunosy(グノシー)に関するツイートまとめ

というような具合でこんなお褒めのツイートを見ていると関わっている僕も正直うれしい限りです。実際Goodpatchではサービスを開発して運営をしてはいないので、こういう形で関わっているサービスのユーザーの声を聞けるのはなかなかないですし、非常に勉強になる部分も多いです。

Gunosyのすごい所
Gunosyは本当に素晴らしいサービスです。僕も毎朝メールが届いて見てますが、なんでこのニュースを拾って来たんだ!?と驚く事も多いです。しかもGunosyは人工知能なので使えば使うほど学習するので、僕の興味の移り変わりに見事について来ています。

しかし、僕がこのGunosyというサービスで一番すごいと思っている所は
毎日1回Gunosyを見るという習慣をつくっている事です。

このツイートを見るようにGunosyはユーザーの生活の一部となっています。これはすべてのサービスが目指す姿であり、これこそが本当に必要とされるサービスいや当たり前を創るサービスではないかなと思っています。

それを若干20代前半の大学院生が作っているのだから、サービスを作るのに年齢はつくづく関係ないなと感じています。


なぜかGoodpatchも忙しいことに

この1ヶ月間、Gunosyがバズったお陰でそのUIをやった弊社Goodpatchもなぜか問い合わせがかなり多く入ってきておりまして、忙しくさせていただいております。弊社はUIをやっただけなので、サービスを実際にがんばって運営しているのはメンバーの福島くん、関くん、Coffee吉田、巣籠くんの4人なので、こんなに状況になってるのは申し訳ないのですが、まあうちもタダで手伝っているのでまあいいかなと。w
Gunosyというサービスには本当に感謝しています。

今後もiPhoneアプリを作るのでそのUIも弊社でやりますが、さらにGunosyは今後も楽しみなサービスです。

ただメンバーの4人は来年の春、大手の会社に就職してしまうのですが。。どうするのかな?


さてGoodpatchは現在UIデザイナー、デベロッパーを積極採用中です。
Gunosy様のお陰で非常にエキサイティングなお仕事の相談を多々いただいておりまして、全くリソースが足りない状況です。最近流行りのスタートアップとはまた違う会社ですが、弊社のようなUIを専門にやっている会社に興味のある方がございましたらぜひコンタクトいただけるとうれしいです!一緒に働きましょう!

スタートアップをデザイン面からサポートしたいUIデザイナー・ウォンテッド!




2012年5月15日火曜日

Startup Weekend Tokyoで優勝しました!


先週末、Startup Weekend Tokyoというイベントに参加してきました。
そしてなんとまさかの優勝を勝ち取りました。w
いやーうれしい!ということで久しぶりにブログでも書こうか。

Startup Weekend Tokyoとは

まあ簡単に言うと3日間で見知らぬ人とWebサービスやアプリを作って公開してみようというイベントなんですが、2007年にコロラドで始まって以来65カ国200都市以上で開催されている有名なイベントです。

僕も実は去年サンフランシスコにいる時にシリコンバレーで行われたStartupWeekendを見に行ったことがあって、一度自分も参加したいと思っていました。

1日目(金曜日の夜)

さて19時に開催場所であるOpen Network Lab(デジタルガレージ)に行くとすでに多くの人が集まっていました。まわりを見たら知ってる顔もチラホラ。いやー知らない人とサービスを作るとは言え、知ってる人がいて少しホッとしました。


一日目は最初にオーガナイザーのJonny LiさんとDongYol LeeさんがStartup Weekendの概要ルールを説明。その後、簡単にチームを作ってランダムに与えられたキーワード2つを使って、おもしろいビジネスアイデアを作る練習。僕のチームの与えられたキーワードは「ねこ」「メガネ」。10分くらいブレストして、かけたら周りがみんなネコに見える[
Nekomegane.comを提案しました。しょうもなさすぎてワロタww


その後は自分のアイデアをみんなの前で1分間ピッチして自分のチームに入ってもらうというアイデアピッチ。しかし、ピッチする人が多くてビックリ。100人中50人くらいピッチしてたんじゃないかな?もちろん僕もやりましたよ。海外に日本のラーメンを定期販売するサブスクリプションサービスをプレゼン。見事撃沈。ww 
この時色んなアイデアのピッチを見ましたが、StartupWeekendに持ってくるアイデアというのは結構難しいですね。あんまり壮大な課題過ぎても3日で作れないから何やればいいんだってなるし、ラフなアイデアだと人集まらないし。
結局この中で人気のあった13アイデアが選ばれて自分のチームに勧誘するという感じです。
僕はこの日は終電があったので、入るチームが決まらず泣く泣く帰宅。

2日目(土曜日)

朝、完全に寝坊。会場まで行くのに一時間掛かるし、チーム決まってないし本当に行こうかどうかかなり迷いました。ここで行かなかったら今回の優勝はなかったから本当に行くという決断をして良かった。w

会場に行くとまだチームが決まってない人達のために各チームがうちに入ってくれとプレゼンしてました。僕は一応デザイナーのシールをつけていたので、色んなチームからデザイナーさん欲しいんですよーと勧誘されまくり。(そんなに自分でデザインやらないんですがw)
昨日のプレゼンで優秀な人達多そうだし、プログラマーも結構な数参加していたし、結構7〜10人くらいのチームが一杯できていってるし、これはどこのチームに入ろうかと迷っていると、そんな中で人が集まっていなさそうな3人のチームを発見。聞くと家計簿アプリを作るということで、なんというありきたりなテーマwwと思っていたのですが、見てるとなんか本当に3人だけだしちょっとだけ可哀想になってきて、Joinを決意!

実は後で聞いたら、このチーム1日目のアイデアピッチで選ばれてないにも関わらず、似たアイデアを持った丸谷くんと菅沼さん、そしてその2人を繋げた子吉くんの3人がLeeさんにお願いして無理やり作ったチームだったらしいです。人が集まらなかったのもわかる気がw


とは言え、やるからには真剣にやろうということで
アイデアブレストをはじめました。

しかし、家計簿アプリなんてレッドオーシャン中のレッドオーシャン。
これでどう差別化するのか、本当に悩みました。

リーダー丸谷くんは毎月なぜか財布からいつのまにかお金が無くなっているお金の流れを可視化したいというニーズを持っていました。しかも色んな家計簿アプリを試したが1日も続いたことがないと極力入力とかはしたくないと。聞いていて僕もそうだよな。まわりの参加者に聞いても絶対みんな一回は使ったことはあるけど誰も続いてない。
僕もZaimとかはダウンロードしてみたけど一回入力してそれ以来使ってない。
あれだけ家計簿アプリがあっても誰も続いてない。ひょっとすると家計簿アプリを続けれるようにできれば、かなりのイノベーションなんじゃないか?

ということでこのアプリのコンセプトは

超かんたん入力(というか入力させない)&超続けられる

そしてすべてのお金の流れを可視化する

という所に決まりました。

アプリ名は「Cashflow365」

そう完全にパク、、カバーです。僕も毎日使っている素晴らしい写真共有アプリmy365からインスパイアされてつけました。ww なぜか悩むこともなく即決でした。
もうこの時点で真剣にやってないこと丸出しですね。w 

アプリ名は決まったがどうやって差別化するんだという部分は
かなり色んな議論がでました。
以下、Cashflow365のアイデアです。

簡単入力(入力をさせないという)部分。


まず、支払の方法というのは3パターンあり
1,現金 2,クレジットカード 3,Suica,Pasmoなどの電子マネー
この3つのお金をいかに簡単にしていくかという部分ですね。

1,現金
・レシートをカメラで撮ってOCRで読み取り
・音声入力に対応

2,クレジットカード
・クレジットカードは使った瞬間に自動登録
(OCN家計簿のように)
マスターカードなどもAPIを公開していく予定になっていたり、今後はクレジットカード業者のAPI提供が拡大していくのではないでしょうか。

3,  Suica,Pasmoなどの電子マネー
ここはNFC対応のケータイはSuicaにかざすだけでデータを読み取れるようにする。

というアイデアです。これらで入力の手間は極力省けると思います。

そして、続けさせるという部分

みんな一度は家計簿をつけようと頑張るのですが結局モチベーションが続かず止めてしまいます。

人間のモチベーションというのは2パターンあると思っていて
・楽しくすることで続けられる人
・恐怖心や強制しないと続けれない人

僕らはここでヒラメキました。

家計簿を続けなかったら
強制的に課金させてしまおう!とw
しかもそれは自分達の懐に入れるのではなしに

寄付させてしまおう!




そう、完全にネタです。
しかし、これを色んな人に見せたらまあまあの反応。StartupWeekendスタッフの佐々木さんに至っては大爆笑!w 途中でメンタリングに来ていただいたカヤック柳澤社長からも「名前いいねぇ!」と名前のインパクトを評価いただけました。w

とりあえず、これで企画の骨子は決まったのですが、いざプロトを作り始めようとしたらなんとすでに夕方でした。なんという時間の速さ。。

そこから急いで作りはじめました。僕はデザイナーとしての参加だったのでまずロゴ作りから。こんなロゴが出来上がりました。


そこからまた10時までにサービスのプロモーション動画を作れと言われて急いで30分くらいでこんな動画を作り。。もう完全にネタチームですね。



時間も23時を過ぎ会場も閉まるので出ていかなければいけなかったんですが、全くアプリのデモも出来てなかったのでうちの秋葉原のオフィスで徹夜で開発ということに。w


とまあそんなこんなで2日目終了。

3日目(最終日)


ほぼ徹夜で会場へ。マジ眠いっす。まあチームの中でも菅沼さんは早々に帰り、丸谷くんも5時くらいに帰り、僕も6時くらいからうたた寝してたので実質ずっと開発してたのは子吉くんだけなんですがw

3日目もスタートして他のチームはデモを作ったり、まだアイデアをまとめていたりと様々でしたが、余裕なチームは一つもありませんでしたね。

こんな感じでみんな開発がんばってます。

うちのチーム

僕はというと3日目は半分寝てました。wなのであんまり記憶がありません!
寝ながらデザインしてました。w

ということであっという間にプレゼンの時間。
なんとか動くデモは作れたので後はプレゼンがうまくいくかと、続けなかったら強制寄付ネタが観客に受け入れられるかどうか。

もう書くのがめんどくさくなってきたので結果だけ書くと

会場の投票と審査員の投票、両者ともで1位
我がCashflow365チームが優勝となりました!



チームの人数も一番少なく、あまりキャッチーなテーマでもなかったので、僕らからしたらまさかという感じです。w 家計簿が続かなかったら強制寄付のモデルもそうですが、やはりちゃんと動くデモを作ったのは大きかったですね。カヤックの柳澤社長からもお褒めの言葉を頂き感無量。



2日目に寝坊したときは本当に帰ろうと思いましたが、そのままやって本当によかった。とても良い仲間に出会えたし、他のチームの人達もすごく意識が高くて刺激になりました。本当に素晴らしいイベントだと思います。

この3日間で作ったCashflow365というアプリですが、ローンチできるレベルに行くにはまだまだです。チームも4人でみんな自分達の仕事を持っているのでどこまでできるか、非常に今悩ましいところなんですが、ローンチしたらぜひ使いたいという意見をかなり多くの方から頂いているのでなんとか実現するために動いて行きたいと思っています。

ただ僕達だけの技術では難しい部分もあるので一緒にCashflow365の開発に関わってくれる人を募集します。このアプリはこれからがおもしろいNFC分野に関わるアプリなのでNFCに興味がある方ぜひお声かけください!

@tsuchinao83




2012年3月29日木曜日

第4回SF New Tech JapanNight日本予選、明日開催!


日付変わって明日30日、第4回SF New Tech JapanNightの日本予選がVOYAGE GROUPにて開催されます。僕が一年前にサンフランシスコで企画運営をしていたJapanNightも今回で早4回。今回も沢山の応募者の中から15社が選出され日本予選でサンフランシスコの本戦に出られる6社が決まります。


今回出場するスタートアップの中にはGoodpatchがUIのお手伝いをしているco-meetingやbtraxで同じ時期にインターンをしていたShuheiがメンバーに入ってるCreattyなど知り合いも何社か出るので彼らにはぜひがんばって欲しいです!
ぜひ本戦に出場してもらいたいですね。


今回は審査員やパネルディスカッションもかなり豪華でMOVIDA JAPANの孫泰蔵さん、インキュベイトファンドの本間真彦さん、元Quoraのデザイナー上杉周作くん、ブランドンさん。審査員には元Flipboardデザイナーで500startupsメンターのCraig Mod氏など超豪華なゲストが一杯です。

JapanNightもたった1年でここまで来たかーという感じですね。本当にすごいイベントになっちゃいましたね。


3月30日のVOYAGE GROUPの会場は盛り上がること間違いなしです!

チケットは売り切れ必須です!
15社の英語プレゼンぜひ見に来て応援してあげてください!

第4回SF New Tech JapanNight日本予選チケットはこちらから




2012年3月19日月曜日

EtsyでMac Book Airケースを注文してみた


前々からMac Book Airケースちゃんと買わないといけないなーとは思っていたんですが、ヨドバシカメラとか電気屋とか日本のネットショップ見てても、なんかピンと来るものがなかったのと、なんか誰かとカブってしまいそうなのが嫌で、ずっと前のパソコンケースに入れてたのですが、何気に最近日本でも同じようなサイトが乱立してきそうな勢いのEtsyを見ているとMac Book Airケースおしゃれなもの結構ありますな。


検索するとMac Book Airのケースだけでもおそらく数百個出てきます。
しかもハンドメイドのおしゃれなケースが一杯!

いい機会だから一回Etsyで買ってみよう!ということで注文してみました。

選んだのはこれ↓

国際メール便風のおしゃれなケースお値段29.90ドル。円で2400円くらい。
しかも配送料は8.80ドルでした。安いですねー!

決済もPaypal決済で住所の入力の必要もなかったので楽チンでした。

Etsyはデザインもシンプルですが注文決済のフローもシンプル簡単に設計されていて、ECはやはりこういう所大事ですね。

ただ、実は海外のショップからモノを買うのは初めてだったので、実際届くのか心配ではあったのですが、今日無事に届きました。



3月12日に注文して18日に届いたので、むしろ早いとすら感じましたね。海外で注文してこんなに早く届くのか。

特に商品の不備もなく商品もしっかりした物なのでかなり満足してます。
いやー普通にこれからもEtsyで買おう。
今までなんとなく敬遠していた海外から買うということも、これがキッカケで普通に買うようになりそうです。

MBAのケースやiPhoneケースなど、日本のショップに売ってないようなオリジナルの物が欲しい人は特にEtsyおすすめですね。


さて今後、日本でもハンドメイドの市場には色んなサービスが出てきそうな感じです。
僕の友人が今開発中のサービス「Creatty」も注目です。

2012年3月10日土曜日

ちょうど一年前

ちょうど一年前の3月10日に僕はbtraxの面接を受けるために成田からサンフランシスコに向かった。

生まれて初めてのサンフランシスコに降り立った時の気持ちの高揚感は今でも時々思い出す。




とにかく寒くて、どこかでゆっくりしたかったけど、でもサンフランシスコに着いて1時間でbtraxの面接に行かないといけなくてかなりドキドキしてた。そしてbtraxに行ってブランドンに会って、インターン合格して、数ヶ月サンフランシスコで働けることが決まりテンション上がってたなー。

しかも次の日はiPad2の発売日で夜のAppleStoreの準備を見て興奮してたっけ。



でも、ちょうどその時に日本では東日本大震災が起こってた。

1日、日本を出るのが遅かったら成田は閉鎖されサンフランシスコにも来れなかったし、btraxで働くことも出来なかった。

この一年、僕がサンフランシスコに行ってbtraxで働いて日本に帰って来て起業して今こうしているのも、あの時たった一日だけ早く日本を出ることが出来たから。

あの日を堺に日本も変わったけど、僕のターニングポイントのあの日だった。

そう考えると感慨深いね。


2012年3月1日木曜日

起業して6ヶ月経ちました



みなさんお久しぶりです。
Facebookでも無事を報告しましたが僕は無事です。

さて3月に入り僕と谷がGoodpatchを起業してから早くも丸6ヶ月が過ぎました。

本当にこの6ヶ月というのは人生そう簡単にはうまくいかないというのを嫌というほど思い知らされた6ヶ月となりました。



今書き始めたこのブログ。取り繕って書こうか等身大のまま書こうか迷っております。うまくまとめれるか分かりませんが書いていきます。


いやー本当に起業というのは当初考えていた事はかなりの確率で思う様にうまくいかないですね。たしかにそういう様なことは聞いてはいましたがホンマでしたね。


Goodpatchは去年流行ったWebサービス系で起業した会社とは少し違った起業の仕方でした。
僕は起業する時に掲げた事業は3つあり
・Coworking事業(HUB Tokyo)
・モバイルUI・UX
・海外進出支援
という3つの事をやるつもりで会社を立ち上げました。そしてさらにWebサービスもやるつもりでいました。

その時のブログ ロゴと事業と創業メンバーとパーティーなど

この時点で気付くべきでした。起業時に3つ4つの事を同時に進めるのは無謀だということに。。(薄々は感づいていたんですが)


収益の上がらない事業に時間を費やした3ヶ月
Coworking事業のHUB Tokyoについては僕も谷もサンフランシスコで衝撃を受けた事の一つであり、とても思い入れの強い事業でした。半年前は東京にもまだコワーキングスペースも少なく、さらに9月にサンフランシスコに飛んでHUB Somaの人と交渉してHUBを東京に持ってくる事の了承を得ることが出来て、僕はノッていました。

その時のブログ グローバルに繋がるCo-working Space" THE HUB"を日本に

サンフランシスコから帰って来てからは色んな人が僕にコンタクトしてきました。そしてHUB関連のアポでスケジュールはどんどん埋まっていました。しかし、持ってくる了承を得たものの場所も決まってない、資金も目処がついていない。何も決まってない状態でした。
しばらく経って東京にはどんどんコワーキングスペースが出来ており、HUBを持ってくると言った僕は中途半端なモノが出せないなと少し焦りを感じていましたが、HUBの件で会いたいと言ってくる人に会う日々が続いていました。
この間3ヶ月、会社の売上を上げるための営業はほとんどしていませんでした。仕事は起業前に頂いた仕事がありそれを谷が制作していたのですが、とても人件費を賄える売上ではなく、谷はその時大阪にいたのでいつも僕がアポに行ってるけどいつも何をしているんだろうと思っていたと思います。HUBはすぐに収益の上がるものではないにも関わらず、僕は起業後の大事な時間を収益の上がらないHUBに費やしてしまっていました。


ファウンダー同士が離れていた
最初は僕が東京、谷が大阪という形で遠隔で仕事をしていました。しかし、起業後2ヶ月を過ぎたぐらいから直感的にこのままではまずいなと感じ始めました。具体的に何がまずいかはその時には言語化できなかったんですが、やはり起業直後にファウンダーが離れて仕事をしているのは空気感が共有できず、気持ちのすれ違いが起こっていたと思います。僕はなるべく早くに東京に来てくれませんか?と言い、同じような事を感じていた谷は12月に東京に引越して来てくれました。あのまま離れてやっていたら今はなかったかもしれません。


4ヶ月目でピボット
HUB Tokyoは最初Goodpatchの事業でやるつもりで動いていましたが、東京に色んなコワーキングが沢山出来始めたのとHUBの話が大きくなるに連れて僕個人=Goodpatchではリスクが取れないなと途中から感じてきました。それと同時に他にも東京でHUBを作りたいという人が現れ、その中で出会った人たちとチームを組むことになり、そしてHUB Tokyoに関してはHUB Tokyoを運営する会社を別法人で作るという事になりました。
HUB Tokyoはこの時点でGoodpatchのものではなくなってしまったのです。Goodpatchのメインにしようと思っていた事業を失い、ここでピボットをする形になりました。


受託をやりながら
12月にHUBをGoodpatchでやらないと決まってから、それまでおろそかにしていた営業活動を再開しました。東京ではWebサービスで起業する人たちが増えて、とりあえず小額の投資を受けやっていくというパターンが王道化しつつあり、それを見てたしかに羨ましくも思った部分もありましたが、Goodpatchはまず自分たちで食べていけるようになろう、そしてその収益をサービス開発に投資していくという方針にしました。
ありがたい事に知り合いのツテなどからお仕事をいただきながら、この2ヶ月くらいは売上を上げるために受託でWebデザインや構築、スマホのコーディングなどをしています。


事業を一つにフォーカス
この2ヶ月で下請けの受託だけではなく、おもしろい新規のWebサービスの開発に関わる機会があり現在2つのサービスのUIをGoodpatchで担当しています。昨年はスタートアップが急激に増え、大量に生み出されたサービスの中には、内容はおもしろく可能性があるのにUIがあまり良くないサービスもありました。今回関わっている2つのサービスのUIの仕事は僕ら自身も楽しく僕らのデザインで喜んでくれているのが単純にうれしいです。今のGoodpatchが提供できる価値はこれなんだなと実感しています。

ということでGoodpatchは当初掲げていたCoworkingなどの事業はすべて取っ払い
WebサービスやアプリのUI - ユーザーインターフェースに事業をフォーカスしました。
これからのサービスはUI(もちろんUXも)が競争力になる時代です。
新たなサービスを生み出そうとする人たちをデザイン面でサポートすると共にそのサービスがUI面で差別化を図れるようにしていきたいと思っています。

サンフランシスコで働いている時に向こうのスタートアップのUIを見て来ましたが、βローンチの時点でかなりの完成度のUIでした。やはりサンフランシスコではUIデザイナーの層も熱く、UIが重要だというのが分かっているのでスタートアップの段階からかなりそこに比重をおきます。日本でこの部分を少しでも底上げしたいと思っています。


この6ヶ月は失敗だったのか
起業して6ヶ月、結局元々やろうとしてたHUBができなくなったり、売上が思ったより上がっていなかったりと傍から見たら失敗しているように見えるかもしれません。そうですね失敗です。ただ僕はHUBをやろうとしたことは後悔はしていません。この半年HUBをやると宣言しなかったら出会えなかった人達が沢山いました。全く違う業界、バッググラウンドの優秀な人達にも出会うことができて、とても刺激をもらいましたし、HUB Tokyoのチームは素晴らしい仲間です。
事業も最初の重たい状態から1つにやるべきことが定まり、前よりも進むべき方向性がシンプルになりました。

色々なことがありましたが決して無駄な6ヶ月ではありませんでした。

そして、この6ヶ月は人との繋がりというのを今までの人生の中で一番意識した6ヶ月でした。サンフランシスコでの出会いがそのままビジネスに繋がったり、HUBでの出会いもここでつながるのか!と驚いたことも。そして、今はクラウドだ遠隔だと言われる時代ですが、直接的なつながりというのは本当に大事にしなければいけないと教わりました。「病気になってよくわかったのが、社会って起業した時のイメージよりもずっと直接的なつながりでできているということです。直につながった人のためにできることこそが、社会に還元できることで僕の場合、彼女や肉親や友達に、どれだけ誠実に対応できるかなんだと考えるようになりました。」12月に亡くなった知人の言葉ですが非常に心を打たれました。
直につながった人に誠実に対応、貢献することが社会貢献だということ。この言葉を常に意識して生きていきたいと思っています。

という訳でまとまったのかまとまってないのか良くわかりませんが、こんな6ヶ月でした。

おそらく、この後も様々な困難が待ち受けていると思いますが、何があっても諦めず、誠実に対応し、前向きにやって行こうと思っています。


失敗することを恐れるよりも、
真剣でないことを恐れたい。
松下幸之助 


やべーなんか真面目過ぎる文章になってしまった。
フフフ☆いいや!OK!※ローラ


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